一般的な金属切削工具インサートの材質

A.高速度鋼(HSS)
ハイスとはモリブデン、タングステン、コバルトなどの合金元素を含む鋼で、硬度が高く耐摩耗性が高い鋼です。 特に低速、低熱条件下での鉄、鋼、アルミニウム、その他の材料の切断に適しています。 ハイス鋼の切削工具は比較的低コストです。 高速切削時に硬度が低下しやすいため、高速加工には不向きです。
B. ダーツストーン (PCD)
ダーツストーン(多結晶ダイヤモンド)は、非常に高い硬度と耐摩耗性を備えた人工超硬素材です。 非鉄金属(アルミニウム、銅など)、合成材料(カーボンファイバーなど)、シリコン含有量の多い材料の高速切断に適しています。 ダーツストーンカッターは耐摩耗性が高いため、高い精度と表面品質を実現できます。 鉄や鋼の切断には適しておらず、刃物が摩耗します。
C.超硬
超硬は、硬質相(炭化タングステンなど)と軟質相(コバルトなど)から構成される複合材料で、高い硬度と耐摩耗性を備えています。 鉄、鋼、ステンレスなどの高速切断に適しています。 超硬切削工具は高速度鋼切削工具に比べて熱安定性と切削速度が優れていますが、コストが高くなります。
D. セラミック
セラミック切削工具は酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどの無機材料でできており、硬度が高く、耐摩耗性、耐熱性に優れています。 鋼、鉄、ニッケル基合金などの高速切断に適しています。 セラミック工具は高速度鋼や超硬よりも切削速度と寿命が優れていますが、超硬やダーツストーンよりも脆く、振動や断続的な切削が発生する用途には適していません。
E.窒化ホウ素(CBN)
窒化ホウ素は、ダイヤモンドに次ぐ高硬度、耐摩耗性、耐熱性を備えた人工超硬材料です。 超硬合金、鉄、鋼、ニッケル基合金などの難削材の高速切削に特に適しています。 窒化ホウ素ツールは高い精度と表面品質を実現し、高熱入力に耐えることができます。 コストが高く、非鉄金属や柔らかい材料の切断においてはダーツストーンやカーバイドほど効果的ではない可能性があります。

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